深海釣りと鮎釣りメインに水辺で遊んでいます。 JB23ジムニー弄りやキャンプやDIYなども。

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2021/12/23

【深海餌釣り】仕掛け枠を自作

 掛け枠DIY

最近ついにキンメダイの餌釣りを始めてしまったのは先日紹介したとおり。
その餌釣りで使う「仕掛け枠・掛け枠」を自作してみたので作り方を紹介します。

キンメダイの餌釣り始めちゃいました

そもそも掛け枠ってなんやねん?
そりゃそうです。深海釣りでもやらない限り掛け枠なんて使いません。普通の餌釣りであれば仕掛けはせいぜい数本針で5~10m程度。頑張れば手元でさばけない程ではありません。

しかし深海エサ釣りともなると針数は最低10本、最大数十。
仕掛けの長さは余裕で10mを超えて20m近かったりします。これは流石に気合と熟練でさばくのは無理と言うものよ。


そこで昔の人は「仕掛けをきれいに巻いておけるジグがあれば良いんじゃね?」と考えたわけです。本当にすごいよ昔の人は。


それがコレ。
仕組みは超絶簡単でして、木の棒に3本金属の棒が刺さっているだけ。本当にそれだけ。仕様によってはもうちょいっと複雑と言うか、手の込んだ枠も市販されていますけど最低限これだけで成立してしまいます。

この枠に規則正しく仕掛けを巻いていく事でオモリの落下に従って仕掛けがスムーズに放出されていく様になるわけです。本当にすごい。仕掛けの巻き方は船で習って覚えましたけど、これを自分でイチから考え出せる自信が全く無いです。

材料揃えましょう




仕組みがシンプルなだけに材料もシンプルですよ。
まず用意したのは15mm×30mmくらいの白木材、1820mmのを2本買って500mmで切りました。なるべく剃り曲がり、節の少ないものを選ぶと良いかと思います。面取り済みのものはちょっと高いですけど処理不要で使えて便利です。
次にSUS304の丸棒、これはφ5mm×1mのを2本買って180mm×8本と120mm×4本に切ってもらいました。金鋸とかで切るのは流石にしんどいのでお店で切ってもらうのがオススメ。


高速切断機で切ったSUS棒はもれなくバリがエグいので全部キレイに面取りします。こういう所で手を抜くとラインに傷が入ったり、木材に打ち込んだときに割れたりするので真面目にやりましょう。

穴開けて打ち込むだけ


あとは木材の任意の位置にφ4.5mmの穴を開けて、少量の接着剤を流し込んでからSUS棒を打ち込めば終了です。


初回は貫通穴で作成しましたが、打ち込みの際に木材が割れちゃうので最終的には5mmほど底を残した非貫通穴で仕上げました。
ボール盤があると穴あけが非常に楽になりそうですけど、穴深さが25mm程度なのでハンドドリルで十分対応できます。慣れてくれば1つ30分くらいで作れそうです。

安くて早くて好きに作れる



市販品が1つ2000円前後することを考えると自作は大いにアリ。
材料費だけで考えると数百円ですね。

また掛け枠の設計は使う仕掛けの寸法によって変えるのがベストですが、その手の微調整も自作の場合は自由が効く、と言うのは大きな利点です。

「まー作るのは楽しいけど買った方が簡単でキレイで安いよね」となりがちな釣り道具DIY業界では珍しく作った方がトータルメリットありそうな一品でした。

自作のためのTips

せっかくなので、自作の時に使うと便利な道具等々をご紹介。


木工する時に差し金は必須ですね。
穴あけ位置のマーキングをする際にとても便利。別に木工じゃなくても使えるのであると良いですね。そんなに高いものでもないですし。

右にあるのはツーバイフォー材とかに垂直に穴を開けたり、コーナー部分に45°で穴を開けたりする治具。これもまた便利なのでオススメ。


こんな感じでドリルを通して使います。
チャックする位置を調整することでちょっとしたザグリのような事も可能。今回も25mmの深さで穴あけしたかったのでどん突きで25mm刃先が出るようにしてあります。


ちなみにマキタのハンマードリルを使ってます。
車のタイヤ交換することを考えたらインパクトドライバーを買った方が良かったかも。まー普通に使えます。バッテリー式ですが18Vなので数mmの鉄板くらいなら普通に穴開きます。
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2021/12/22

餌釣り始めちゃいました 深海エサキンメ

 餌の時代

以前から何度か紹介している南紀のキンメダイジギング。
今季も鮎シーズンが終わってから再び通い始めています。

【釣行メモ】那智勝浦 キンメジギング

しかし残念ながら今季はキンメジギングが絶不調で数も型もイマイチ。一時的な不調でそのうち回復するでしょうとのんきに構えていたのですが、ここ3ヶ月ほど不調でどうも長引きそう。

と言う訳で、以前から気にはなっていたキンメダイの餌釣りに手を出しました。
ジグで釣るのが高尚でカッコいいと言う風潮もありますけど、釣りなんて楽しく釣れりゃなんでも良いんです。ジグもエサもどっちも楽しいしね。

まずは竿とリール


深海系餌釣りの最難関

「道具がたけぇ」

まぁそれを否定する気はありません。高いもんは高いです。
今回用意したのはシマノのビーストマスター9000、実売で12万円くらい。ステラSWより高いな!でもこれがないと始まらないので諦めてください。レンタルある船も多いですけどね。

カタログ的にはPEライン6号が約1200m、8号が900mくらいの糸巻き量。
船にもよりますけど基本がPE8号、場合によっては10号や12号となってくるのでビーストマスターの9000番でやっとスタートライン、出来ればミヤエポックの大型電動リールが欲しいねぇって言う世界です。

ちなみにミヤエポックのリースは20万円からスタートなので、ビーストマスターは破格の安さね。やっぱり何だかんだ言って大手さんが作っている道具は値段の割に物が良いです。

竿はひとまず行きつけの船でレンタル。試したのは確か下田漁具のキンメ一番?とゴクスペの深海竿。
深海竿の調子や使い勝手の良し悪しはまだ感覚が分からないものの、「とりあえず1本買ってその竿のアタリの出し方や曲がり方を経験で覚えるのが大事」と言う含蓄に富む船長アドバイスを信じて自分の竿も1本買いました。使用後レビューはまた今度。


釣り?漁?


素人なので針数は控えめに10本針。控えめで10本?!って感じですけど控えめらしいです。本気の人は15本や20本針当たり前。この辺まで来てしまうと趣味の素人と本気の漁師の境目が曖昧になってきます。

僕が使った仕掛けはムツバリの19号くらい×10、ハリスが約80cmで枝間が150cmくらい。仕掛けの全長は約15mです。
エサはイカ短冊+サバ皮+シャケ皮で、サバ&シャケ皮が好評でした。


仕掛けの投入方法は2パターン。
上の写真の様に船べりに針を並べるパターンと、下の写真の様に掛け枠と呼ばれるジグに巻いておくパターン。
基本的に1投目は枠で投入して、2投目以降は間に合えば船べりに仕掛けを並べて投入、ダメなら使い捨てて2つ目の掛け枠を出す……と言うパターンで釣り進めます。とにかく時合が短い釣りなので、時間あたりの投入回数を最大化するための策ですね。

とにかくトラブルなく、スムースに仕掛けの上げ下げが出来るかどうかが釣果に直結してくる釣りなので、初めての人は空いている平日あたりに挑戦して船長に色々教えてもらうのが得策かもしれませんね。

なお、オモリは鉄筋の400号1.5kg。もう号数感覚おかしくなってきます。

釣り方

首尾よく仕掛けを投入できたらボトムを取ってから3~5m上げてステイ。
仕掛けの全長が15mもあるわけですから、大抵の場合はどっかの針が食い棚に入ってアタリが出ます。あとはそのアタリが上針なのか下針なのかを見極めて棚取りを変えていくのがミソ。

餌釣りって言うと放り込んでボケェ~っとしているイメージがあるかも知れませんけど、実は非常に考える事が多くて絶え間なく棚やラインテンションの調整をしています。

やろうと思えばどこまでも工夫できて、それが結果に直結するって言うのはあらゆる釣りに共通しますね。逆も然り。手を抜いてぼーっとしてるとあんまり釣れません。なんだか仕事みたいだな。


運が良ければ着底後すぐに(あるいは着底前に)アタリが出て乗ってくれます。
あとは追い食いさせて数を伸ばすか、さっさと上げて確実に利確するかの攻防戦です。

この辺本当に性格が出てくるので面白いですね。僕は欲をかいて全てを失いました。まさに現代釣り寓話です。(あんまり追い食い狙っているとどんどん針ハズレするんですね)

巻き上げはテンション一定で、引けば緩めて緩めば巻く、と言うのはジギングと一緒。最近の電動リールはある程度この辺を自動でやってくれるモードがあるみたいですね。

取り込みは一気に。あんまり手間取ると船べりにぶつかってバレてしまったりするので、思い切って船上に引き上げましょう。仕掛けや魚をほどくのは後でOK。

やっぱり釣れると楽しいね


1匹1匹を狙って、アタリを取って掛けていくジギングと比べるとやはり餌釣りの「釣った感」や達成感は劣るものの、それを補って余りある釣れっぷり。やっぱ釣りは釣れてナンボって所がどうしてもあるので、あんまりこだわらずに1つの選択肢として餌釣りもありだなと感じました。

仕掛けのセッティングやその操作で釣果に差が出るのも面白いポイント。決して放り込んで待つだけの釣りではないですよ。

レンタルタックルでやらせてくれる船もたくさんありますし、何よりジギングみたいに体力的にハードな釣りではないので初めて深場を体験する人にはオススメしたい釣り方でした。
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