東南アジアの生活と魚釣りをひたすらご紹介

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2021/02/28

オーシャンフリークス キャプチャ60HG

 左巻きを讃えよ

皆さんもご存知、かつ僕が常日頃嘆いている通り、大型(PE3号,1200m巻スペック)のベイトリールは大半が右巻きです。
右巻き使っている人が多いというだけではなく、そもそも右巻しかねーよ!ってモデルも多数ございます。

右巻き派の主張は色々ありますけど、まー使いたい道具使って好きにやれば良いんです。趣味なんだから。

という訳で今回は念願の左巻き大型ベイトリールのレビューです!


OFFL CAPTCHA 60 HG

今回買ったのはオーシャンフリークスのキャプチャ60HG。
オーシャンフリークス、普通に生活していると「なにそれ?」って感じですが、比較的老舗が多い大型のレバードラグリールメーカーの中では新しくてイマドキな岡山のメーカーです。

左、左、左巻き!

そもそもこのサイズの左巻きリールは候補が大体下記くらいしかありません。

・エイテック マーフィックスW6
・スタジオオーシャンマーク ブルーヘブンL120 ※3号1000m
・AVET HX ※2スピードで良い感じ
・Accurate バリアント600か800
・MAXELL RAGE or シーライオン ※あんまり見たこと無い……
・OFFL キャプチャ60HG

右巻きであればここに天下のSHIMANO、オシアジガー4000番が入ってくるんですが、SHIMANOは左巻きユーザーにカラいのでラインナップありません。

ブルーヘブンは一部に熱狂的な信者ユーザーが多いイメージですが、いかんせん値段が高すぎ。頭2つ抜けてます。(実売15万円くらいですかね?)
作りは良さそうですし、見た目キレイなんですが貧乏人の候補には入らず。

マーフィックスは現物触りましたが重たくてパス。(900g近い)
また直径がかなりあるのでパーミングしんどいです。ただし歴史が長い分、サードパーティ製のパーツなんかが相当出回っているのでカスタムして楽しむならコイツ一択かも知れません。正直かなり悩みました。

MAXELLは見る機会も触る機会もなくてとりあえずスルー。

AVETとAccurateは最初候補になりましたが、すべてインチ規格で作られているのでメンテナンス用の工具を揃えるのが嫌でやめました。アメリカ人いい加減メートル規格使え。

削り出しはロマン

という訳で、実質最後はマーフィックスとキャプチャの2択。
どちらも値段は8万円前後なんで、あとは好みですね。

今回は結局キャプチャの最大のウリでもある軽さに惹かれて購入する事になりました。

軽いは正義


軽い。イカれとる。
なお今回はよく出回っているブラック×ゴールドではなくてシンプルなシルバーにしました。シルバーの方が軽い説もありますが、真偽不明。


1.5号を1100m巻いたジガー2000番(ハンドル換装)よりも軽いです。
マーフィックスの2/3の重量で糸巻き量一緒ですから超絶軽いです。

あんまり軽いんでおいおい大丈夫かって感じもします。開発段階のテストでは3号巻いてアブラボウズやったりカンパチやったりしているようなので、あまり心配はなさそうですけどね。これからたくさん魚釣って試したいところ。


オシコン300、ジガー2000と並べてもこんな感じ。意外と小さい。
これで糸巻き量はしっかり3号1200mですから驚き。


ボディ径は流石にジガーよりも一回り大きくなります。


そしてスプール幅もワイドに。回収時の糸捌きはジガーほど楽ではありませんが、問題なくできるレベルではあります。
背の高さが抑えられているのは嬉しいポイントです。(パーミングしやすい)


リールフットはボルト固定式。気合い入れて掃除するときに外せるのは嬉しい。



このように比較的小型なので扱いは意外なほど楽です。
ぼくはそんなに手が大きい方ではないので流石に片手でブレーキ操作は厳しいものの、サミングは余裕。

箱出しで使えちゃう


何より買ってすぐに使える状態というのも嬉しいです。
110mmのロングアームと大きめのT型ノブはそのままの状態で深海ジギングに使えます。

ラインキャパは3号1200mですが、僕は2号を1100m巻いて使っています。
普段の深海ジギングでは3号の強度は不要ですし、ラインは細いほど(魚かけるまでは)有利です。

よく言われる「巻き上げ力」ですが、正直一概には言えません。

そもそも同じ条件であれば回収に必要な仕事量はリールに関係なく全く一緒です。結局はギア比やハンドルの長さ、個人の筋力と持久力と体格で「合う・合わない」があるだけだと考えてます。(もちろんリール内部の摩擦や歪みによるロスはメーカーによって多少差があるでしょうけど)

自転車のギア比論と全く同じで、絶対的な筋力がないならローギア化(ギア比を下げるかハンドルを伸ばすか下巻きを減らす)して回転数を稼ぐ。筋力があるならハイギア化(前記の逆)してさっさと回収する。これに尽きます。

例えば水深900mまでジグを落とした場合、1.5号を1100mパンパンに巻いたオシアジガー2000番はほぼ糸が出きってスプールは痩せます。
ので、巻き始めはメチャ楽です。もちろん水深があって糸の抵抗も凄まじいのでそれなりに重たいですが。

一方でキャプチャ60HGに1.5号を下巻き入りでツライチに巻くと1000m近くラインが出てもスプール径はそこそこ残ります。ので、巻き始めは意外とシンドいです。
よく「大型リールはスプールが痩せないから回収が速い」という人がいますがそれは無負荷時と同じ回転数でハンドルを回せたら、という前提ですよ。(そういう化け物じみたマッチョも実際存在するので、正しい場合もある)

つまり結局のところは筋肉が正義なんですが、まーこの辺は各々持論があるでしょうし好きなセッティングでやれば良いと思います。


とにかく、買ってすぐ使える貴重な左巻き大型ベイトリールであるのは確かです。
これから始めようと思っている和歌山沖の深海ポイント開拓で大いに役立ってもらおうと思います。
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2021/02/27

オシアジガー2000番 深海仕様ロングハンドルに交換

 正解は筋肉です

深海はつらいです。
何がつらいって回収。水深800mから900gのジグを回収するのは控えめに言っても超しんどいです。これをどうにか楽にしたい。せめて帰りの運転で手が震えるようなことは無いように……。

しかし結局のところ物を言うのは筋肉で、小手先のテクニックよりも上腕の太さが正義です。
これから小賢しいリールカスタムの紹介をしますが、聡明なアングラーなら今すぐスマホを捨てて筋トレをしましょうね。

でもでもそんなこと言っても努力せずに楽して深場の釣りがしたい!という最低なアングラーの皆様にはロングハンドル。そうロングハンドルなんです。


はい完成形がこれ。
泣く子も黙る激安ブランドゴメクサス。お金のある人はリブレとか買えばいいと思います。

今回はとにかく安く長くするのを目標にして、お値段の張る削り出しアルミハンドルアームではなくてカーボンハンドルアーム仕様をチョイス。
軸間距離は120mm、純正が95mmなので実に25mmの延長です。

一般にジガー2000番クラスだと110mm程度の延長がバランス良いと言われていますが、なぜかAmazonで一番安いのがカーボンの120mmだったので即決。(だってノブ込みで2990円ですよ!)

 


届いたものをジガー純正と比べてみるとびっくりするほど長いです。
さっそく取り付けいってみましょう。

相変わらず簡単な取り付け

純正リテーナー外して

固定ナット外して ※逆ネジ

純正ハンドルアーム外して

ゴメクサスのリテーナー外して ※2穴で長さ選べる



というお手軽作業です。なおハンドルアームにはハンドルノブも付属しており、最初から組み上がった状態で届くのでハンドルノブの取り付けは不要でした。

付属のナットはイケてない

ただしここで注意点。
ゴメクサスのリテーナーを使うためには付属の袋ナットでハンドルアームを固定する必要があるのですが、この袋ナットは深さが足りなくてそのままでは使えませんでした。

グローバルな製品なので、そのうちシレッと改善されるかも知れませんが僕の買った2つはどちらもNG。

一応SUS




このようにハンドルアームとドラグノブの間にM8のSUSワッシャーをスペーサとして2枚噛ませる事でどうにかなりました。あまり見栄えの良いものではありませんが、使えます。

これが問題の袋ナットちゃん

なおリテーナーは裏返して取り付けるとポップな模様が隠れて良い感じ。

使用感と耐久性


こうしてみるとやはり長いゴメクサスアーム。
オフセット量などは純正とほとんど変わらないのでドラグ操作、ブレーキ操作は違和感なく可能です。リーリングも問題なし。


ノブは若干大型化して角度が付きます。
ジガー2000の純正ハンドルだと深海の超超長回収で小指あたりがぶっ壊れますけど、ゴメクサスの方は末広がりで握りやすいので問題なし。流石リブレをパクリ倒しているだけあるね!

素材は上下のキャップがアルミで本体がEVAですね。
EVAは少し固めで握り心地良好です。

テストして2釣行してきました。

1日目は勝浦で中深海キンメジギング。水深250m~600m程度。ジグはmax.600gまで。
やはり回収は純正よりも楽。取り回しもそんなに違和感ありません。早巻きをほぼ使わない中深海では「ハンドルが長くてリーリングのリズムが……」ということも無し。

2日目は志摩で超深海ジギング。水深800~1000mでジグはmax.1000gという地獄。
これは流石につらいです。ハンドルうんぬんというよりリールサイズの限界ですね。
ジガー2000×ロングハンドルでどうにか1日釣りは出来たものの、もう1回同じ道具でやれって言われたらやだなーって感じ。逆にハンドルが純正だったら間違いなく死んでた。

これを上げたのものロングハンドルジガー

2日間合わせた回収距離は10000m近くなります。
その間ガタツキや曲がり、ハンドル周辺のゴリ感は無し。常識的な釣りする分には十分でしょう。
長い分、横方向に押し込むと若干しなりますが、水深1000mでハンドルも使って両手でジグを持ち上げるような使い方を丸1日やっても問題ないので耐久性に関してはとりあえずオッケーと言って良さそうです。

あとは長時間屋外で使用したときのレジン劣化が気になりますね。ここは樹脂製品の宿命でしょうし。それが嫌な人はちょっと高いですけどアルミ製が良さげ。


オシコン用もあるぞ


なんとオシアコンクエスト用95mm版も!
これで手持ちのジギングリールは全部ゴメクサスハンドルになってしまいました。
早くテスターの話が来ないかしら。
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2021/02/26

バラムツを釣って食う

 またも那智勝浦

最近は毎週末那智勝浦に行っている気がします。
この日もキンメ狙いで暗いうちからスタート。


まずはいつものメサイア450gから。
2020年の年末から3ヶ月ほど、数回キンメジギングに通いましたが朝の時間は高活性で大きめの目立つジグが好感触。

水深は270m程度の浅場からスタート。
いつもボトムから10~20m浮いた位置で良型が食ってくるので着底後は早めのワンピッチで誘いあげ……ていたら、中深海とは思えない暴力的なアタリ。

「キンメなら2kgくらいあるね~w」
などと船長と話していたら急激に巻きが軽くなりました。バレたかと思って焦りましたが、どうも魚が上に向かって泳いでいるっぽい。

と油断していたら残り100m前後からドラグを出したり頭を振ったり。
明らかにキンメじゃない引きに嫌な予感がビンビン。

ウロコはトゲトゲ、怪獣かよ。

はい。これでした。深海の定番バラムツちゃん。
全長はおよそ1mほど、重量はボガグリップの計量で28ポンド=12kgほど。
PE1.2号のリーダー4号で上がるものですね~。ギャフ入れの際に暴れてリアフックが簡単に折られました。

キンメで心癒され、深海へ


釣り上げた瞬間のキンメは白いのです

その後は安定の勝浦キンメ!
朝の時間は本当に安定して食いが良い。
大当たりで爆釣!というのはどこの海域でもありますが、狙った魚を狙ったタイミングで再現性よく釣れるのは稀ですね。釣らせてもらってる感がすごいです。

初のレバードラグ

ひとしきりキンメとクロムツを釣ったら新しく買ったリール、オーシャンフリークスのキャプチャ60HGのテストを兼ねて深海へ。600m前後のポイントをひとしきり流します。

遺影です

ジグは漢のアーク600gや!
でも実はこの前の週に水深1000m、ジグ1000gをやっていたのでこれでも軽くて涙が出ました。800m以深は常人の釣りする世界ではねーな。

残念ながらこの日は深場でアタリなし。
それどころかトラブルでド新品のラインを600m高切れ。さよならアーク。さよならジガーULT。泣きながらポイント移動してる間に追加ラインを発注。15000円也。

深場でギャンブルした割に良い釣果

最終的には良型キンメ4匹にクロムツ2匹、バラムツ1匹の好釣果。
キンメの数が伸びませんでしたが、型は良好。700g前後ですね。

釣ったら食べよう

さて、釣り上げたバラムツは切り身にして持ち帰りです。
一部のネットメディアや再生数稼ぎで忙しいYoutuberの皆さんのおかげで「尻から脂が流れ出す魚」として一躍知名度を得たこのバラムツ。
ワックス系の脂肪をたっぷりと蓄えていてヒトは消化出来ないため、口から入ってそのまま出てくるという恐ろしい噂がありますね。そんなん聞いたら食べたくなるやんけ。


「アタシ脂すごいです」と言わんばかりの真っ白なお肉。
全身から脂が存在を主張してきますな……。
ちなみにサイズの割に骨はサクサクと柔らかくてさばきやすいです。


ハラミに至っては完全に霜降り。これだけ見るとうまそう~~。


ハラミだけだと思ったか?背中もすごいぞ。もはや全身霜降り。


ビビりながらお刺身にしてみました。
気になるお味は「普通に美味」ですね。
確かにアブラが全力で主張してきますが、魚の旨味はきちんとあります。
「食べ過ぎたらケツからアブラ出ちゃうかも」というプラシーボが効いていてなおこの味なので、普通に知らずに食べたらめっちゃウマいでしょう。

今回は職場の皆さんと分けて消費したので食べたのは2切れほど。20~30gでしょうか。
この程度であれば特にお腹に違和感を感じることもなく、普通に食べて楽しめます。

相模湾とかでは手軽に釣れる大物としてゲームフィッシュ化しているようですが、イロモノ扱いして無駄に殺したりせずに、ちょっとずつみんなで分けて食べれるといいですね。

深海釣りでは定番のゲストなので、次回釣れたときは煮たり焼いたりするレシピを試してみましょう。
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