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キンメジギングのタックルを理詰めで考える

 タックルバランス沼へようこそ

タックルバランス、これほど人それぞれ一家言ある物もそうありません。
釣り人が10人居たら10人が好き勝手な持論を展開するのがタックルバランスでございます。

特に中深海ジギングなんて数百m下で何がどうなってるかなんて誰も分からんので、もう言ったもん勝ちみたいな世界です。
本来は釣り場や船の流し方、好み等々があるので「中深海ジギングのベストタックルはこれや!」と決まるはずもないのです。

しかしそんな事言ってると特に初心者の人には優しくなさすぎるので、今日は僕が散々和歌山に通い、散々チャンスを逃し、散々ジグを失ってやっと形になってきたキンメジングのタックルを紹介します。

当然、超絶局所最適化されたタックルなので、よそに行ったら通用はしません。が、タックルを組み立てる時の考え方などを参考にして貰えれば嬉しいです。

全体概要

タックル全体はこんな感じ。
基本的にはオーソドックスなスロージギングのタックルです。
ただ局所的にあまり一般的ではない事をしているので、1つずつ紹介していきます。

ちなみに釣り場の前提情報は下記の通り。
・水深…250~400m
・地形…ボトムは泥、たまに岩。かなりの急傾斜地を流す。
・潮流…ビタ止まり~激流まで。
・特徴…朝の1~2時間が超高活性、この時間でどれだけ釣るかが決め手。
→とにかくトラブル回避と手返しがポイント。

①ロッド&リール

求める機能:ジグが動かせる&アタリが取れる

結論から言ってロッドは好みです。使うジグがちゃんと持ち上がって落とせれば十分。
スロージャーカーとかジャムロッド使わなくても魚は釣れます。

僕は比較的柔らかい竿の穂先を曲げて、目でアタリを取る釣り方をしているのでこのブログでもよく出てくる天龍のホライゾンSLのHとMHをよく使っています。(キンメジギングの場合は比較的重いジグを使うのでH)

イカメタルをやる方なら分かると思いますけど、手感度と目感度、小さいアタリを取りやすいのは圧倒的に目感度です。手で感じるアタリなんて10回に1回くらいですわ。

目安ですが、おおよそ350~500gくらいまでが使いやすいジグウェイトですね。
中古なら2万円ちょいちょいで買えるのでオススメの竿。



求める機能:回収スピード重視

リールはシマノのオシアジガー2000番ハイギアの左巻き。
ハンドルは以前紹介したとおり、120mmのロングハンドルバーに換装しています。
水深的にはオシアコンクエストでも対応出来ますが、回収スピードをとにかく上げて手返しを良くしたいのでジガー2000番以上が必須になります。


ジガー2000番 深海ロングハンドル仕様

「大型リールは回収が楽」と言うのは通説ですが、これは正確な表現ではありません。同じ重さの物を同じ水深まで落としたら回収にかかる仕事量は同じです。
後はギア比とスプールの直径、ハンドルの長さで決まる全体のバランスによって「しんどいけど回収早い」になるか「楽だけとたくさん回さないと上がってこない」になるかが決まるだけです。

筋力がなくてつらいのであれば、むしろ小さいリール(ギア比が小さくてスプールも小さい)にロングハンドルを付けるのが一番ラクです。

ジガー2000番HGを選択しているのは上記の通り、回収を早くするため。
ロングハンドル化しているのは負荷を緩和するためです(その分ハンドル、腕の移動量は大きくなる)。

足りない分は筋トレしましょう。

②ラインセッティング

求める機能:必要な強度を維持しつつ、なるべく細糸。

メインラインはPEラインの1.2号です。
1.5号も試した事がありますが、着底が遅くなるのと巻き重りがひどくて号数を落としました。

安定のジガーULTとシーガー

PEラインに限らず、糸は細ければ細いほど潮流の影響を受けにくく、かつ上下する際の水の抵抗は小さくなります。
これは流体(ここでは海水)による摩擦抵抗がラインの表面積に比例するからで、まぁイメージ的にもよく分かる話です。計算すると1.2号と1.5号ではおよそ10%くらい表面積に差が出ます。

最終的には引き抵抗と強度のバランスを考えて号数を決めるわけですが、和歌山の沖では水深250m程度の浅場でも平気でバラムツが食ってきたりするので1.2号までにしています。
キンメだけ考えるなら1.0号でも十分かなと。

求める機能:魚に切られず、根掛りで切れる。

リーダーはフロロカーボンの4号~5号を2m前後取っています。
さらにその先にバイトリーダーとしてフロロカーボンの8号~10号を50cm前後。

リーダーの持つ役割は主に3つです。
・ボトムや船底でのスレでPEが切れるのを防ぐ。
・ミスバイトによってPEやリーダーが切れるのを防ぐ。
・根掛り時に切れてメインラインを守る。

ラインが切れるのを防ぐことだけ考えればとりあえず太いリーダーを繋げばOKです。
たまに「リーダーが太いと潮に流される」とか「潮抜けが悪くなる」と言う人も居ますが、水深が深くなればなるほど海中に入っているライン全体に占めるリーダー長の割合はどんどん小さくなるので無視できるレベルです。(ちょっと計算すると定量的な議論が出来ますが、冗長になるのでやめておきましょう)

ダメージコントローラーとしての役割を考えた場合はPE1.2号に対してフロロ5号、余裕を見ると4号くらいが最適です。古いPEだとフロロ4号でも下手すればPEが切れます。

しかし和歌山沖では朝イチ非常に魚の活性が高く、フロロ4号程度を使っているとミスバイトでリーダーを一発で飛ばされてジグロスト……と言う事故が頻発します。
よって最終的には上のイラストの様に、バイトリーダーとして8号~10号程度のフロロカーボンラインを先に入れるところで落ち着きました。

「リーダーが細い方がジグアクションが~」と言う意見もありますが、そんな事よりトラブル回避して手返し上げた方が総合的に釣れます。(金銭的なダメージも避けれる……)

※逆に言えば根掛りが少ない、もしくは根掛りを力技で外せる地域ではメインラインとリーダーを強くするのも選択肢になります。ちょうど和歌山県沖の水深600m前後がそんな感じ。PE2号とリーダー10号で無理やり引っ張ると外せます。

    

③ジグ&フック

求める機能:フォール速度とアピール重視

ジグの重さは一般的に水深と同じグラム数と言われています。300mなら300g、みたいな。
しかしこの一般論は一度忘れましょう。

僕が普段使っているのは水深250mに対して400~450g、300~400mになると500~600gです。

250mに450g のロングジグをぶっ込む

個人的に中深海ジギングで重要なのは

・船長の意図したポイントにジグが入っているか
・食ってくる魚の居る層にジグが入っているか

の2点だと考えていて、1点目はタックルセッティング、2点目は釣り方でコントロール出来ます。

特に僕がよく乗っている船は超絶ピンポイントに地形変化を狙い撃ちする流し方をします。正直かなり特殊です。(まぁそれが釣れるし面白いので乗ってるわけですが)

よって一般論と比べてかなりオーバーウェイトなジグをブチ込んで、なるべく投入から時間差なくポイントを撃つ。と言うセッティングになるわけです。
船長の予想よりも速く着底する分にはしばらくしたらポイントに入りますからね。逆だとポイントを過ぎてから着底するのでまず釣れません。

ちなみに長高活性な群れにブチ当てる釣り方をするのでデカくて長くて目立つロングジグが有利です。さっさと掛けてさっさと回収して次流して数を伸ばします。
デカい魚を選択的に釣る方法は現在の課題ですね。

求める機能:針掛かり重視(でも根掛り怖いからカーブポイント……)

フックのセッティングは現在もまだ煮詰まっていないポイント。

パイク1, 1/0, 2/0

針の種類はあまり振ると何が効いているのか分からなくなるので、今のところはデコイのパイクのみ。サイズは1/0に落ち着きました。


フッキング後のバラシにくさを考えると2/0ですが、とにかくさっさと掛けてさっさと回収して次の流し!と言うせわしない釣りをする前提だと掛かりやすい1/0になります。
ちなみにアシストラインは一般的な中深海ジギングと比べると短め。(アシストライン長が30~40mm程度)
これはなるべくスレがかりを減らして回収中のバラシ=時間ロスを減らしたいから。
スレ掛かって上の方でバレるくらいなら何も掛からずに回収した方が時間がお得です。

なおパイク1…アカムツ用、パイク2/0…深海メヌケ用で使い分けています。
深海用はもう少し大きくても良いかな。

結局どうすればええんや

今回はあくまで一例として僕が和歌山沖で使っているキンメジギングのタックル紹介をしました。

タックルを組む上で重要なのはそれぞれのパーツに求める機能を整理した上で合理的にそれを突き詰めること……だと個人的に考えています。

テスターの人や有名なショップが言っているのはあくまで一般論、あるいはその地域での最適解に過ぎません。
あーでもないこーでもないと頭をひねって「俺だけの最強タックル」を考えてみるのも楽しいですよ!

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