深海仕掛け複雑過ぎ問題
皆様、快適で楽しい深海釣りをしてますでしょうか。
冬はアユがお休みになる都合で、僕はもっぱら深海のジギングや餌釣りをやっています。
エサの醍醐味多点掛け |
2022年末から餌釣りを始めているので、ちょうど中深場~深海の餌釣りを始めて1年経ったということになりますね。
「餌釣りなんて放り込めば釣れるでしょ?」ってのは半分正解、半分外れ。
「放り込んで待っていれば釣れるけど、人より釣ろうと思ったら工夫が要る」ってのが正しい表現でしょうか。これは魚釣り全般に言えることかも知れませんけどね。
ジグはジグでとっても楽しいです |
特に深海餌釣りは仕掛けの組み方で釣果や釣りの快適さが大きく変わってしまいます。ラインの太さ、針の大きさ、ハリスの長さetc...
仕掛けを自作する人なら誰しも一家言ありそうな内容ですが、今回はとりあえず基本的な深海餌釣り仕掛けの作り方を紹介します。
基本は胴付き
餌釣りの仕掛けは完全フカセ、天秤フカセ、天秤吹き流し、テンヤなど数限りなくありますが、深場釣りの場合はほぼ例外なく胴付き仕掛けです。
針数を増やした場合もトラブルが少ない、縦方向に広い棚を探れる、と深場の釣りに向いた特徴が数多くあるのがその理由。
このように、作り自体は至ってシンプルな胴付き仕掛けそのものです。まずは構成部材から見ていきましょう。
使う材料
・針
好みですが、通常はムツ針を使います。
基本的に向こう合わせの釣りになるのでネムリ針の方が掛かりどころが良くてバレにくいです。
僕は値段も考えて下田漁具のハガネムツ20号を使っています。
単価は上がりますがハヤブサの針もいい感じ。下田の更に安い針はメッキが少し劣りますが使い捨てにするなら十二分です。
・ライン
ナイロンラインを使います。
適度に柔らかくて伸びてくれるので結びやすく、針のすっぽ抜けもなく、バレにくいです。フロロカーボンを使う理由はあまりありませんね。
幹糸に30号、ハリスに18号、捨て糸に14号を使っています。
強度のことだけ考えれば幹糸に30号は不要ですが、あえて太くしているのは「取り込みの際に掴みやすいから」です。
オモリが400号(1.5kg)とか600号(2.3kg)になると取り込みの際に幹糸を掴んで持ち上げるだけでだいぶしんどい。特に冬場に素手とかだとかなりつらい……。
そんな時に幹糸が細いと手に食い込んでとても悲しいことになるので、グリップを良くするためにあえて太くするってわけですね。
僕はPEラインで気に入っているSUNLINEのクインスターを好んで使いますが、まぁこの辺は好みなので何でも良いです。
ちなみにクインスターはクリアカラーよりもグレーの方がしなやかなようで、僕はハリスはグレーカラーを使っています。
また人によっては捨て糸だけ別カラーの糸を使って取り込みの際にオモリまで上げた事がすぐ分かるようにしていますね。
・親子サルカン
地味に重要な部品です。親子サルカン。
深場からエサや魚を付けた状態で上げてくるので針はほぼ必ず回りながら上がってきます。そうなるとハリスが幹糸に巻きついてグチャグチャになってしまうので、サルカンは必須。
サイズは小さいほど潮の抵抗が少なくてGOOD……と思いきや実はそうでもありません。このサルカンが小さすぎると船べりに仕掛けを並べた際に風でなびきやすくなって絡むことが多いです。適度に大きくて重さのあるものをオススメします。
目安としては1番×2番のセット、長さ20mm程度かそれより少し大きくても良いかも。
普通に釣具屋さんで売っているものを使うとむちゃくちゃ高いので、まとめ買いを強く推奨します。
僕が使っているのはAmazonで売っている「SEASKY」という謎い中国メーカーの製品。50個入で1700円程度なので単価は34円程度。
最近さらに安い700円弱/50pcsの「Unclesport」というメーカーの製品も買ってみました。この辺のAmazon出品系謎中華メーカーって玉石混交なのでそのうち比較レビューをまとめてみようと思います。
組み上げ
さていよいよ組み上げ。
ひたすらパーツを作って最後に繋げて枠に巻く作業です。
針数が多すぎると並べて再投入する際に絡みます |
地域や船、自分の道具(リールや竿、使うオモリ)にもよりますけど針数は回収→再投入前提なら10本針前後が無難に使いやすいです。
もし1投で使い捨てるのであれば20本針とかにしても大丈夫。
ちなみに各部の結び方等はレジェンド岡本さんが解説しているこの動画が分かりやすいです。特に深海簡易結びと呼んでいる結束は簡単なのもそうなんですけど、長さのバラツキが小さいので優秀。
・ハリス作り
針とハリスの接続はこだわりなければ外掛け結びで十分。
30kg弱のマグロとかも外掛け結びで普通に釣れます。ただし結んだあときちんと締め込んでおかないとスッポ抜けるので注意。
針を結んだら決めた長さまでハリスを出してカットし、終端を玉結びにしておきます。余った端は2mm程度残してカットしておきましょう。(写真はカット前の状態)
・幹糸作り
幹糸とサルカンの接続は動画に出てくる深海簡易結び。
結びコブを作って結ぶだけです。サルカンと反対側の端にも結びコブを作って1つのパーツとします。
この際に子サルカンが付いているループの方にだけ幹糸を接続しておきます。これが親子サルカンの上側(竿先側)にあたります。
と言うか、こっちが上になると勝手に思ってます。
理由は2つ。6割位気休めだと思うのでどっちでも良いとは思いますけどね。
1つ目は親サルカンが破損した場合の損失をなるべく小さくするため。
仮に画像右のように接続していると、親サルカンの下のリングが破損した際にその下の仕掛けすべて+枝針を失いますね。破線で囲った部分です。
一方で左のように接続していると、枝針を1つ救うことが出来ます。
2つ目は幹糸とハリスの距離を取るため。
小サルカンから一定角度でハリスが斜め下に伸びた場合、図のように幹糸との距離は左のように接続した場合の方が広くなります。
・枠に巻く
これはちょっと文章で説明しにくい+色々な巻き方があるのでYoutubeで「仕掛け 枠 巻き方」とかで検索推奨です。慣れたやり方が1つあればよいと思います。
竿先側から巻き始めて最後の枝針を結びつけたら捨て糸とスナップを繋いで終了です。スナップは開けておいて輪ゴムを通して枠に固定しちゃいましょう。
自作は楽しいです
さてこんな感じの仕掛け自作。
なれてくると針のサイズを変えたり下の針だけ大きくしてボトムの大型魚を狙ったり、針に飾りの蛍光ビーズつけたり……と色々遊べるようになるのでとても楽しいです。
もし山ほど仕掛けが必要でこんなんやってられるか!と言う人はあらかじめ全部結んで箱詰めされている「サガリ」を買いましょう。枠に好きな針数巻くだけなので楽勝です。と言うか、普通はこれを買う人が大半ですね。
手間暇掛かりますが、色々妄想しながら自分で仕掛け作りをするのもシケの週末とかには良いですよ。
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